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またたびの若芽 06/15
またたびは「つる性の植物」です。秋になると葉を落とし、冬は木(蔦)のみで越冬します。
春少し遅く(5月頃)芽を出して、6月になると、猛烈な勢いで伸び始めます。
新しい枝を幹から出して、新しい芽をどんどん出して伸びていきます。その伸びている若芽を、
摘んで挿し木にして、増やしていきます。若芽はほのかな苦味と、辛味が微妙な食感で、食欲を高め
新しい木の芽の食材として、人気がでてきました。また「またたび茶」としての利用もされて
います。 |
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またたびの葉 06/15
6月の中頃になると、全体の葉の一部の葉が、白く変色していきます。葉の変色は緑の若葉に
鮮やかに出るため、遠くからでもその木がまたたびとわかるようになります。またたびは雌雄異株です。
また実のなる木はあまりありません。 |
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またたびの花 06/22
またたびの花は、お茶の花や、梅の花に似て、白い五弁花が咲きます。花は品の良いちょっと甘い
香水のような香りを放ちます。花には雄花、雌花があります。花の咲かないマタタビもおおく、これらは
実をつけることはありません。写真の花は雌花です。 |
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またたびの花
雄花 06/28
またたびの木は、雄、雌の木があり、花にて確認することができます。外観上は双方とも白い可憐な
五弁花ですので、見分けることは困難です。咲いている花を見てみましょう。雄花は、花の中心部に
黄色のおしべが、たくさん咲いています。これが雄花です。雄花の咲いている木は、花のできる途中に
虫が入ることにより、花にならずに虫こぶになります。これを「もくてんりょう」と呼んだり
「虫エイ」と呼びます。また「またたびの雄の実」と呼ぶところもあります。
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またたびの花 雌花 06/28
雄花との決定的な違いは、花の中心部にめしべがあり、その廻りを花柱がたくさん囲んでいます。
絵では、赤く描いていますが、実物は赤ではなく白です。雄花は花の中心が黄色だけですが、
雌花は、花の中心が白で、その周りを黄色が囲んでいるのです。雌花はすぐに実をつけます。
この雌花の咲く木が、またたびの正常な果実(ドングリ型)のなる木です。 |
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またたび 虫エイの若い実
06/28
雄花の花には、花の途中で虫が入ることにより、正常な花を咲かせないでに虫こぶになって
しまうものがあります。これを「虫エイ」と呼びます。 虫エイは、正常な果実(ドングリ型)より、発育が旺盛で、8月中頃から落下し9月の終わりには
ほとんどの木には、虫エイは見当たらなくなります。 正常な果実は落下することなく、秋、葉が枯れる頃まで木に付いて、熟します。
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またたび正常な果実(ドングリ型) 06/28
雌花には、ドングリ型の正常な果実がつきます。花のめしべのところに、実をつけます。
花が終わると同時にもう小さな実がついて、どんどん大きくなります。秋の終わりごろ黄色に熟して、
美味しく食べれます。実の中を見てみると、キウイフルーツのような小さな種が一杯つまっています。
雌花に虫エイがつくことはありません。ドングリ型と虫エイが一緒についているのは、
雌花に虫が入ったのではなく、雌花、雄花の一体化した木があり、雄花に虫が入ったものです。
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ドングリ型と虫エイ 06/28
マタタビは雄、雌異株で、花も違うのですが、ひとつの木に雄雌一緒についている木があります。
ドングリ型は、雌花、虫エイは雄花から、一本の木に両方の実の付いているのを、ときどき見かけます。
このような木を選んで、またたびの挿し木にする方法が、よい方法です。 |
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さるなし 若い実 06/28
さるなしも、マタタビの仲間です。マタタビと良く似ていて、実のなる木を見つけるのは困難です。
またたびと同じ場所に発生して、 花も白く似た花をつけて若い実は本当に似ています。葉は白くなることがないのと、濃い緑色で、
またたびとは、全く違うと思うのですが、良く間違えるそうです。でもさるなしの実を、採取できることは
とても難しいので、採取できたとすれば、それはほとんどが「またたびのドングリ型」でしょう。
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またたびの花 07/15
奥山のマタタビは、まだ花の盛りです。一面に甘い品の良い香りを放ちながら、花の形をよくよく見ますと、
やっぱり梅の花よりお茶の花に似ているような気がします。まもなく花も散り実をつけることでしょう、
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虫エイ 07/27
虫エイも、大きくなりました。虫エイを採取しますと、果実の付け根の部分などに、褐色した部分が
見受けられます。表面部分にもまばらに同様の褐色部分が見受けられます。 褐色部分は、傷や腐敗ではなく、虫エイの果実の特長の一つです。
きれいな果実もあることから、虫の影響とおもいますが、はっきりわかりません。
褐色果実は、不良品ではありません。 |
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熟成したドングリ型 08/23
熟成した「ドングリ型」です。多くの場合には、「虫エイ」「ドングリ型」は、別々の木に
実をつけるのが一般的です。双方が一緒に実をつけているのもありますが、あまり多くはありません。
「ドングリ型」もこのように、鈴なりに実をつけています。この中に「虫エイ」は見当たりません。
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沢に落下した虫エイ 08/26
虫エイはこの時期になりますと、落下します。虫エイを採取するには、マタタビの木を見つけて、
その木の下を探すのです、そうしますと落下した「虫エイ」を見つけることができます。
マタタビは、水分(湿気)が好きで、沢などの両側に多く出ているのです。落ちた実は、沢の水で流されて
堰のような所で、ひっかかっているので、上流から流されてきたマタタビをそこで採取もできます。
一方の「ドングリ型」は、落下することはありません。 |
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色づくどんぐりマタタビ 09/27
またたびの実で、虫エイは全て落下してしまい、またたびの木には、虫エイの姿を見ることはありません。
一方の「ドングリ型」は、木についていて色づき、熟してまいります。熟した実は甘くそのまま食べれますが
せいぜい1個どまりです。唇が痛くなります。美味しさに食べ過ぎてとてもひどい目にあってしまいます。
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